平農と平商の統合が計画、平商定時制も高浜へ・・・県の高校改革
先日の12月26日(土)に横浜桜木町で神奈川の高校改革を問うシンポジウムがあり参加して来ました。講師は、元県立高校教員の小倉裕司さんほかでした。2016年度から12年間(3期)に及ぶ神奈川県の県立高校改革実施計画(素案)が9月に公表されたのに続き、12月15日には2016年4月からの第1期・4年間に統廃合対象となる10校1分校が発表されました。その中には、平塚商業高校が平塚農業高校に統合され、平塚商業高校定時制が高浜高校に統合されることが予定されています。より具体的な内容を知るためにシンポジウムに参加して来ました。
全国でも最低の高校進学率がさらに低下
今回の『改革案』は「教育費削減」「生徒の減少」「質の確保」などを理由に高校を減らし、同時に高校を格差付けして子どもたちを更なる競争に追い込むことになります。中学卒業者数は、昭和63年をピークとして平成7年までに50,000人減少し県立高校は25校削減されました。今回の計画では、平成27年から平成41年までに中学卒業者数は8,000人の減少すると見込んでいるのに対し、県立高校を20校~30校削減するとしています。溢れた子供たちは私立高校へ振り分けるというものです。
「質の高い教育」の名で、学校を指定しタイプ別差別化へ
自立、社会を生き抜く育成型(教育課程研究開発校、授業力向上推進重点校、確かな学力育成推進校など)や個性や能力を伸ばす教育校(理数教育推進校、グローバル教育研究推進校、学力向上進学重点校など)高校をいくつものタイプに分けて高校入学の段階から差別化を進めることを狙っています。まさに入試段階で将来の進路を決めてしまう可能性が大きくなってしまいます。今回の改革は県立高校の統廃合という問題だけでなく、神奈川の教育をどうするのかという問題です。